2010年6月1日火曜日

第6回公開講座「旧ソビエト連邦の農業政策による中央アジアのアラル海の縮小」 講師:川端良子氏

<最新の申し込み状況>
7/3現在:27名  (定員50名)
お早めのお申し込み、歓迎です!
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7月4日(日)、名水の会第6回公開講座を開催いたします。

アラル海は日本からは遠い場所ですが、昨年はテレビニュースなどで何度か、アラル海が干上がっている映像が流れました。大規模な自然改造を人間が行おうとした結果、アラル海は縮小するべくして縮小したとのことです。私たち名水の会の活動にとっても、何か身につまされるようなテーマでです。
アラル海縮小の概要と講座の内容について、川端先生が大変丁寧でわかりやすいメッセージを送ってくださいました。チラシに全文刷り込んでありますので、是非、ご覧の上、公開講座にふるってご参加くださいますようお願いいたします。お知り合いにも是非、声をかけてください。講座後の懇親会への出欠もあわせてお知らせください。

アラル海公開講座チラシWEB用.doc(ワード文書=表・裏2枚つづり)

国分寺・名水と歴史的景観を守る会 第6回公開講座
旧ソビエト連邦の農業政策による中央アジアのアラル海の縮小

講師:川端良子氏
日時:2010年7月4日(日)
14:00~16:30 (開場:13:30)
会場:国分寺労政会館3階第3会議室  地図はこちら
定員:50名(先着順で定員に達し次第締切ります)
会費:1,000円
主催:国分寺・名水と歴史的景観を守る会

■参加申込み・お問い合わせ      
◆電子メールで。
住所・氏名・電話番号・人数をお知らせください。
meisui.keikan@gmail.com
◆講座後、講座会場近くのお店に場所を移して懇親会を行います。懇親会の出欠も併せてお知らせください。
懇親会費用:3,500~4,000円程度
◆申し込み状況等最新情報はブログでご確認ください。
http://meisui-keikan.blogspot.com/

■講師プロフィ-ル        
◆大阪府出身。奈良教育大学卒業。京都大学大学院農学研究科熱帯農学専攻博士課程修了、博士(農学)取得。
◆ウズベキスタン共和国State Committee特別研究員、金沢大学理学部付属低レベル放射能実験施設研究機関研究員(講師)、東京農工大学留学生センター留学生センター助教授を経て、現在、東京農工大学国際センター准教授、東京農工大学農学府国際環境農学専攻および東京農工大学連合大学院環境資源共生科学専攻兼務。
◆国分寺・名水と歴史的景観を守る会会員。

アラル海縮小画像(NASA衛星写真)2点(チラシ参照)
1989年と2008年の比較
2009年の衛星写真に、1960年の湖岸線を加筆した画像

■アラル海縮小の概要と講座の内容(講師からのメッセージ)        
 アラル海は中央アジアのカザフスタン共和国とウズベキスタン共和国の国境にある流出河川のない内陸閉鎖湖です。流入河川は、アムダリアとシルダリアの2河川があり、かつては世界第4位を誇っていた当時の湖面積は北海道と同じくらい大きいにもかかわらず、水深は64mで日本最大の湖琵琶湖の103mの2分の1倍強でした。アラル海の流域の多くは、年間降水量が200mm以下で、乾燥地もしくは砂漠にあたります。そのため、オアシスに人々が住んでいる以外は、ほとんど人の住まない地域でした。

 1950年代より旧ソビエト連邦の「緑の革命」の計画の下、このアラル海に流入する河川の水を使った大規模灌漑農業が開始されました。その結果、1960年代からアラル海は縮小をはじめ、2008年の秋には、NASAの衛星写真から湖面積は一時期10分の1になったとことがわかっています。

 流出河川のないアラル海の湖の大きさは、流入量と蒸発量の差によって決まります。しかし、大規模灌漑農業用に河川水を利用したため、流入量の激減を招き、湖は縮小を始めました。

 1950年代当時のソビエト連邦の科学アカデミーの論文には、「アラル海から得られる収入は漁業のみである、しかし、流入河川の流域で灌漑農業を行い、綿花栽培を行えば、収入は100倍以上になる。もし、将来、河川水の使用しすぎでアラル海が縮小すれば、アラスカの河川から水路を作り、アラル海に流入すればよい」と、書かれていました。このことから、大規模な自然改造を人間が行おうとした結果、アラル海は縮小するべくして縮小したといえると思います。

 このように、アラル海は1960年代より縮小を始めましたが、1970年ぐらいまで塩分濃度はほとんど変化がありませんでした。その後、急激に塩分濃度が上昇しています。このアラル海の縮小の開始から、塩分濃度上昇が起こるまでの時間に湖の中でどのようなことが起こっていたかについて、これまで行ってきた私の研究を中心にご紹介したいと思います。また、地球環境問題として世界的な問題となっているアラル海の現状をお知らせし、今後どのような方策が考えられるかについて皆さんとともに議論したいと思います。

■公開講座時程
14:00~14:10 開会・講師紹介
14:10~15:40 講演(90分)
15:40~15:50 休憩(10分)
15:50~16:20 質問タイム(30分)
~16:30 閉会
~17:30 片付け・懇親会場へ移動

■公開講座会場地図(国分寺労政会館)                  
JR中央線国分寺駅南口徒歩3分
電話:042-323-8515
所在地:国分寺市南町3-22-10
地図はこちら

■懇親会について        
講座終了後、講座会場近くのお店に場所を移して懇親会を行います。
懇親会場については、講座当日、受付にてご案内いたします。
費用は3,500~4,000円程度です。