2010年3月31日水曜日

4月学習会のご案内

 日時:2010年4月9日(金)18:00~20:00
 会場:国分寺市本町・南町地域センター 集会室と学習室
 講師:松本浩男さん(出版社顧問、当会幹事)
 演題:「土師器と須恵器」―現物に触れながらその成立と違いを考える―

窯跡もまわっておられる名水の会幹事の松本浩男さんのご講話です。
興味深いお話をお聴きできることと思います。土師器や須恵器に関心をお持ちのご友人をどうぞお誘い下さい。みなさまのご出席よろしくお願いいたします。

2010年3月30日火曜日

絵葉書頒布の純益金寄付のご報告

名水・景観裁判が終結した2005年から始めた絵葉書販売事業も2009年度をもって終了いたしました。昨日3月29日、2009年度絵葉書頒布の純益金2万円を国分寺市緑と水と公園整備基金へ寄付いたしました。
当会は、2005年度より絵葉書頒布の純益金を国分寺市緑と水と公園整備基金へ寄付してまいりました。2005年度は3万円、2006年、2007年、2008年、2009年は2万円の寄付をいたしましたので、寄付金合計は11万円になります。

絵葉書を購入してくださった多くの皆さま、ご協力まことにありがとうございました。
絵葉書頒布は終了いたしましたが、絵葉書原板は、年々移り変わる武蔵国分寺跡周辺の風景として貴重な記録として残ることと思います。

2010年3月15日月曜日

国分寺・名水と歴史的景観を守る会2009年度総会(要旨)

日時:2010年3月14日(日)14:15~17:00
会場:国分寺労政会館 第3 会議室 (3階)

第一部:基調講演 14:15~15:35
講師:神谷博さん(一級建築士、法政大学講師、当会会長)
演題:湧水・地下水保全に取り組む市民活動の歴史

・パワーポイントによる映像「野川の湧水と市民活動」を見ながら、湧水・地下水保全に取り組む市民活動の実例とその歴史を学ぶ。

・1970年代は湧水保全の始まり。
1970年代は、開発と対立の時代で、湧水がある限り、野川の再生は可能だろうと、1972年「野川を清流に」「水辺の空間を市民の手に」「水系の思想」をスローガンに三多摩問題研究所が小金井で始めた野川の湧水保全市民運動が始まり。1973年には、国分寺市で殿ヶ谷戸庭園買い上げ運動があり、1974年には子供たちが川で遊びたいと言い出しことがきっかけで、小金井市でのわんぱく夏まつりが始まる。1975年には小金井市滄浪泉園保全運動があり、1975年には地盤凝固剤事件に因る小金井の仙川分水路反対運動がある。

・1980年代は湧水保全の施策化の時代。
1982年には湧水対策調査、1985年には湧水実態調査が施策化される。1987年には個別住宅における雨水浸透の手引きができ、『都市に泉を』がNHK出版から出版され、東京都が湧水モニタリングを開始する。1988年には東急浄化財団の助成金を受け水みち調査を開始。地下水実態調査も1988年に開始される。

・1990年代はパートナーシップの時代。
1992年多摩らいふ21湧水崖線研究会。1992年東京都助成事業で国分寺市に雨水浸透桝。1993年主に多摩らいふ21の人々が集い「みずとみどり研究会」を発足。会長に小倉紀夫先生。三つの原則(1.自由な発言 2.徹底した論議 3.合意の形成)・七つのルールが生まれる。1994年地下水ガイドライン。1998年国分寺市姿見の池復元。1999年三鷹市丸池の復活。

・2000年代は再生の時代。
2000年野川流域連絡発足。2002年湧水等の保護と回復に関する指針。2002年東京の名湧水57選。2004年国分寺市まちづくり条例。2005年世田谷崖線保全等4条例。2005年小金井市地下水及び湧水を保全する条例。2005年東久留米市の湧水等の保護と回復に関する条例。2005年鹿児島県始良郡に湧水町の誕生。2005年環境省湧水実態調査。2006年環境省湧水ポータルサイト立ち上げ。2006年日野市清流保全条例改正。2006年板橋区地下水及び湧水を保全する条例。2003年第1回湧水保全フォーラムを国分寺で開催。2004年第2回湧水保全フォーラムを白子川で開催。2010年の今年は、湧水保全フォーラム全国大会を東久留米で開催予定。因みに国分寺市は地下水・湧水等保全条例を本年11月に策定予定。2000年代は、新たな開発と保全施策が定着する時代から広域連携の時代へと移行していくのではないか。

・野川流域連絡会は発足10周年を記念し、内部・外部評価を得ようと昨年9月「第2回いい川・いい川づくりワークショップ」へ初参加し、グランプリを受賞した。野川は自然の川ではなく、まもり育てられてきた川。手摺のない川、朝霧のたつ奇跡の川・野川は素晴らしい水辺空間である。水系の思想・湧水保全・市民科学を軸に37年に及ぶ野川の市民活動、「野川ルール」と言う相互作用を生むゆるやかなルールづくり、野川のあるべき法定流量をなっとく流量とした点等が評価された。パネルに貼った鍔山英次さん撮影の野川の写真、野川の朝霧の写真は、審査委員がセザンヌの風景画以上と評した。

・「むかしの井戸」の水質検査項目と記録についての質問→むかしの井戸はあくまで防災井戸である。いざという時に使いこなせる方がベターだから、水質を調べる目的は何かを考えるべき。継続したデータを蓄積しているだけでも国分寺市は大したもの。むかしの井戸のデータだけで、国分寺市の水みちすべての把握はできない。
 
第二部:2009年度(2009年1月1日~12月31日)総会 15:45~17:00
議題1. 議長選出。

議題2. 2009年度活動報告 事務局
・定例学習会6回(2/13、5/14、6/12、9/18、12/11)
・公開講座4回(3/15、7/12、10/18、11/15)
・フィールドワーク1回(1/8)
・拡大幹事会8回(4/10、5/10、6/12、8/4、8/14、9/15、10/9、12/11)
・パネル出展での参加3回(1/24、2/7、11/14~11/15)
・真姿の池湧水観測活動(原則毎日観測調査担当:畑中)
・野川流域連絡会への参加(神谷、田邊)
・議題Ⅱの2009年度の活動報告は全員一致で承認された。

議題3. 2009年度会計報告 会計担当 
・2009年度会計収支報告
・野川流域連絡会の推薦により、東京都公園協会から受けている河川清掃等
ボランティア団体助成金(年間3万円)の会計年度の説明
1年目:平成19年4月1月~平成20年3月31日
2年目:平成20年4月1日~平成21年3月31日
3年目:平成21年4月1日~平成22年3月31日
・絵葉書事業2009年度収支報告:前期の在庫242枚はすべて売上げられ、今期の在庫は0枚となった。
・絵葉書事業2009年度剰余金合計22,379円の内、2万円を国分寺市緑と水と公園整備基金へ寄付し、残金2,379円は本会計へ繰り入れる。
・会計監査より、監査結果は適正であったとの報告を受け、議題Ⅲの2009年度会計収支報告書、絵葉書事業2009年度収支報告書は全員一致で承認された。

議題4. 2010年度活動計画(案)
・村山先生の今までのご講話の続きをお聴きしたい。先生のお住まいに近い三田の会場を考えることにする。
・水と歴史をテーマとし、年2回程度の公開講座を開催したい。東京農工大の川端良子先生を講師に7月頃公開講座を開催予定。
・椚國男先生を講師としての公開講座も今年中に開催したい。
・今年も国分寺市職員の出前講座を考えたい。
・松本浩男さんを講師に、学習会を考えたい。テーマは「須惠器と土師器」。
・フィールドワークの第一弾として、6月頃に松本浩男さん企画の「下総国分寺と国府を歩く」を実施予定。

議題5. 役員選出   ●会則第6条により、役員の任期は1年です。

2010年3月1日月曜日

2009年度活動報告(2009年1月1日~12月31日)

2009年1月8日(木) 「聖フランシスコ子供寮自立の家」(東京都大田区久が原)見学
~多摩川源流小菅村の木材を使った建築と森林再生 参加者:当会より6名

2009年1月12日(祝・月) 名水の会・新春の集い 場所:国分寺駅ビル9階海宴丸
参加者:10名

2009年1月24日(土) 第3回国分寺崖線保全フォーラム~みんなで守ろう・まちを支える・水とみどりのたからもの~ 場所:法政大学小金井キャンパスマルチメディアホール
共催:小金井市・法政大学大学院エコ地域デザイン研究所  後援:東京都
当会はパネル出展

2009年2月7日(土) 第4回国分寺市環境シンポジウムにパネル出展 場所:国分寺Lホール

2009年2月13日(金) 定例学習会 場所:本町・南町地域センター 参加者:5名
講師:龍神瑞穂さん(国分寺市環境ひろば代表、国分寺まちづくりセンター管理運営責任者)
演題:国分寺市自治基本条例を読む

2009年3月15日(日) 国分寺・名水と歴史的景観を守る会2008年度総会
会場:本町・南町地域センター 参加者:11名
第一部基調講演講師:神谷博さん(建築家、法政大学大学院エコデザイン研究所兼任研究員、当会副会長)
演題:イタリアの水みち考
第二部 総会議題1.議長選出 2.2008年度活動報告 3.2008年度会計報告と絵葉書事業報告 4.会則の改訂 5.絵葉書事業の検討 6.役員選出 7.その他

2009年4月10日(金) 拡大幹事会 場所:本町・南町地域センター 参加者:7名
報告事項:①今井さんの病状 ②国分寺市の人事異動 
検討事項:2009年度活動計画

2009年4月13日(月) 第10回和島誠一賞個人部門受賞者に今井堯さん内定 4/25発行の「文化財保存全国協議会ニュース」で公表
受賞理由は、文化財保存運動の中核として50年間以上活動するとともに、東山道や武蔵国分寺の歴史的景観の保護運動を献身的に担ってきた。また陵墓古墳の検証と保存公開を求める16学会の運動に献身してきた業績が高く評価された。

2009年4月18日(土) 第10回和島誠一賞受賞を祝し、今井堯さんへ名水の会より祝電
「このたびは、文化財保存全国協議会第10回和島誠一賞受賞おめでとうございます。会員一同心よりお祝い申し上げます。長年の文化財保存運動のために、いかなる権威や権力に屈することなく常に先頭に立って奮闘してこられた今井さんの功績が認められたことは、私たちにも大きな希望と勇気を与えるものです。
今後、今井さんの一刻も早いご本復と更なるご健闘をお祈り申し上げます。
国分寺・名水と歴史的景観を守る会一同」

2009年4月21日(火) 当会前会長今井堯さん肺癌のため永眠 享年76歳

2009年4月23日(木) 今井堯さんご逝去につき、当会より弔電
「今井堯さんご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。こんなにも早く亡くなられるとは、残念でなりません。私どもの会発足以来、常に会のため先頭に立ってご尽力くださり、まことにありがとうございました。今後、私たちは今井さんの志を受け継ぎ、市民活動を続けてまいります。今井さん安らかにお眠りください。
国分寺・名水と歴史的景観を守る会会長 神谷博 他会員一同」

2009年5月2日(土) 今井堯さんお別れの会 主催:今井堯さんお別れの会実行委員会
場所:国分寺Lホール 会費:1,000円 当会より供花 当会からの参加者:12名

2009年5月10日(日) 拡大幹事会 場所:本町・南町地域センター 参加者:9名
報告事項:5/2の「今井堯さんお別れの会」の件
検討事項:
①国分寺市緑の基本計画見直し等検討協議会委員1名の選出依頼
②7/12公開講座の件(演題、チラシ等)
③6/12定例学習会後の拡大幹事会開催について
④今井堯さんの業績を顕彰する展示会と講演会・出版記念会について(日程、会場、講演会講師、今井さんの著作等)

2009年5月14日(木) 定例学習会―国分寺市職員の出前講座 
場所:本町・南町地域センター 参加者:14名
講師:松本徹さん(国分寺市緑と水と公園課 緑と水係長)
演題:野川・自然 古今風景 ― 本多克己氏による戦前・戦後の野川のスケッチと写真をCDにまとめたものを放映

2009年6月12日(金) 定例学習会―国分寺市職員の出前講座
場所:本町・南町地域センター 参加者:9名
講師:小野本敦さん(国分寺市教育委員会ふるさと文化財課学芸員)
演題:古代国家の成立と東山道―武蔵国の事例を中心として―

2009年6月12日(金) 拡大幹事会 場所:本町・南町地域センター 参加者:8名
報告事項
①真姿の池湧水群改修工事に関する要望書(08/5/8)への回答(09/5/22)
②今井さんご遺族より『東山道武蔵路ニュース』(第1号~第31号)の委託
③国分寺市緑の基本計画見直し等検討協議会第1回協議会報告
④第4回国分寺・歴史文化プロジェクト2009(5/23開催)報告
⑤7/12開催の第4回公開講座について
検討事項
①かんきょう博覧会2009(11/14~11/15開催)への参加の件
②年間活動テーマについて 
2009年度活動テーマは「仏教伝来」 2010年度活動テーマは「水と国分寺」
2010年度は年に1回か2回の全国国分寺をめぐり、立地を見て歩く

2009年6月14日(日) 今井堯さん第10回和島誠一賞受賞表彰式 場所:同志社大学
文化財保存全国協議会常任委員・当会会員勅使河原彰さん代理出席

2009年7月12日(日) 第4回公開講座 場所:国分寺労政会館 参加者:119名
講師:加藤九祚さん(国立民族学博物館名誉教授、ロシア科学アカデミー名誉歴史学博士)
演題:中央アジアの仏教遺跡―玄奘三蔵が歩いた道
参加費:500円

2009年8月4日(火) 拡大幹事会 場所:本町・南町地域センター 参加者:8名
内容:7/12の公開講座の総括

2009年8月14日(金) 拡大幹事会 場所:本町・南町地域センター 参加者:5名
内容:10/18開催の前会長今井さんの会構成について

2009年9月15日(火) 拡大幹事会 場所:国分寺駅ビル8階コクテル堂 参加者:6名
報告事項:
①記念講演依頼状、座談会参加予定者への依頼状の発送
②座談会参加者予備候補の件
③懇親会の件

2009年9月18日(金) 定例学習会 場所:国分寺労政会館 参加者:15名
講師:村山光一さん(慶應義塾大学名誉教授、当会顧問)
演題:国分寺建立の詔に見える「好処」について(再論)

2009年10月9日(金) 臨時幹事会 場所:国分寺駅ビル8階「コクテル堂」 参加者:6名
確認事項:
①10/18の今井さんの会の位置づけ
②謝礼の件:座談会参加者へは今井さんの本を進呈
③『今井堯主要著作目録』への略歴加筆と印刷の件
④今井さんの資料展示の件
⑤当日の役割分担
⑥11/15の鍔山さんの公開講座の件
⑦東京都公園協会からのパネル展示問い合わせの件

2009年10月18日(日) 
第10回和島誠一賞受賞記念・『天皇陵の解明―閉ざされた「陵墓」「古墳」』出版記念
生涯を「青春」と「反骨」で生きた考古学者 今井堯さんの業績と軌跡をたどる会
場所:国分寺労政会館 参加者:45名
参加費:2,500円(今井さんの本の定価2,800円+税を含む)
内容:
第一部 報告:①今井堯さんの学問的業績をたどる ②メッセージ紹介
第二部 座談会:今井堯さんの人柄と学問
第三部 記念講演 講師:甘粕健さん(新潟大学名誉教授、新潟市歴史博物館館長、元日本考古学協会会長)
演題:今井堯さんの古墳研究
ご挨拶

2009年11月14日(土)~15日(日) かんきょう博2009 in 小金井+国分寺に当会はパネル出展
場所:東京経済大学 主催:小金井市環境市民会議 協賛:国分寺市 協力:国分寺市環境ひろば

2009年11月15日(日) 第5回公開講座 場所:労政会館 参加者:41名
講師:鍔山英次さん(写真家)
演題:スライド・ストーリー「国分寺の名水と近郷の湧水」
参加費:1,000円

2009年12月11日(金) 定例学習会 場所:本町・南町地域センター 参加者:9名
講師:神谷博さん(建築家、水みち研究会、当会会長)
演題:古代ローマ・ゲルマニア防壁とゲルマン民族から想う古代日本の風景」

2009年12月11日(金) 拡大幹事会 場所:本町・南町地域センター 参加者:9名
報告事項:
①助成金応募結果報告
②(仮称)東京みどりと水のボランティア展」へのパネル展示辞退報告
検討事項:
①来年度の活動について
②全国の国分寺巡りは年2回程度 第一候補は下総国分寺、第二候補は下野国分寺
③2010年1月の定例学習会はビデオ鑑賞会
④外の団体との交流
⑤名水の会2009年度総会は2010年3月14日(日)午後開催予定